英語の先生の存在意義って何?英語学習者に知ってもらいたい先生の必要性
Update :

repercussionをどうやって覚える?
英語の講師としていつも考えることがあります。
この情報に溢れた社会の中で英語の先生の存在は本当に必要なのでしょうか?
必要な知識は本屋に行けば、いくらでも揃います。
英語を学びたい学習者にとって先生とは必要な存在なのでしょうか?
本やネットで情報が手に入るのなら、先生はいらないと思うのですが・・・。
究極的に先生の仕事とは生徒に何をもたらすことなのでしょうか?
こんなふうに、いつも頭の中で先生の存在意義を考えています。
一体、先生ってなんのためにいるんでしょう?
目次
僕なりの答えはこれ!
僕にとって、先生とは知識を提供する存在ではないと思います。
英語講師の仕事とは、生徒さんの頭の中で知識が他の知識と繋がりネットワークが拡大していく状況を作るために、種を植えて、芽を出してあげるところまで手伝う仕事だと思っています。
・・・どゆこと?笑
知識をただ伝えるのではなく、その知識をどのように記憶できるかを工夫することにこそ、先生の価値があるのだと考えています。
アインシュタインの言葉に以下の言葉があります。
“Imagination is more important than knowledge. Knowledge is limited. Imagination encircles the world.” by Albert Einstein
想像力は、知識よりも重要だ。知識には限界がある。想像力は、世界を包み込む。
アルベルト・アインシュタイン
・・・・どゆこと?笑
先生が力を生かすべきはこういうところ!
では具体例で考えましょう。例えば、あなたが英文を読んでいたら「repercussion」という単語に出会ったとしましょう。
この意味がわからないので、先生に質問したら、きっと先生は丁寧に「『反響』とか『影響』という意味だよ」と教えてくれるでしょう。
でもこのやり取りで生徒さんはrepercussionを覚えることができるのでしょうか?
そして生徒さんが本当に必要なことは単語を「知る」ことなのでしょうか?それともその単語を「知っている」ことでしょうか?
大切なことは生徒さんが今度repercussionにまた出会った時に、その意味を「知っている」つまり「覚えている」ことでしょう。
先生は生徒のためになんでもしてあげられるわけではありません。
なんでもしてあげられるなら、そもそも代わりに試験を受けてあげたり、通訳してあげたりします。
その都度わからない単語の意味を伝えてあげます。
でもそれはできないこともあるし、するべきでもない。
自分の英語力に責任を持てるのは自分だけです。
先生は残念ながら責任は取れません。
では先生は生徒のために何ができるのか?
それは知識を自分のものにするために先生が「想像力」を駆使することです。
先ほどの「repercussion」という言葉がありましたね。「反響」とか「影響」といった意味でした。
この意味を生徒さんが覚えられるように先生が想像力を駆使して、ストーリーを作ってあげたらいいんです。
これは実際に僕の授業中にあったやり取りです。
Repercussionをどうやって覚える?
【repercussionの意味についての会話】
犬伏 repercussionって意味、わかる?
生徒 いや、ちょっとわかりません。
犬伏 パーカッションって聞いたことある?
生徒 え、いや・・・ちょっと・・・なんか聞いたことあるかなってくらいです
犬伏 なんか太鼓とかそういう系の言葉やねんけど
生徒 あぁ、はい!
犬伏 打楽器のことをパーカッションって言うねん。なんか叩く系の楽器やな。
ほんで、パーカッションって英語でも同じようにpercussionって言うねん。
生徒 はい
犬伏 打楽器を叩いたら、音が周りに響いていくやろ?
生徒 そうですね
犬伏 repercussionもそういうイメージで考えてみよか?
re-ってのは「後ろに」とか「もう一度」って意味があるねん。
意味は「影響」とか「反響」やったやんな?
イメージ的に何か行動を起こしたら、それが波紋のように広がっていくやろ?
それが周りの人とかものに当たって自分に返ってくるような感じ。
それを覚えるためにさ、
打楽器(パーカッション)叩いたら、
『うるさい!』みたいな「反響」があった
というイメージを頭の中に描いて覚えてみるのはどう?
ちなみに「うるさい!」ってネガティブな発言やろ?
repercussionって基本ネガティブな意味で使うねん。
だからちょうどこのイメージで覚えておいたら、
そのマイナスの意味を含むニュアンスまでわかるやろ?
生徒 わかりました!
先生の仕事は知識を伝えることではない!
ここまでの話を聞いたら、僕が語源の話や接頭辞・接尾辞の話をしたいのだろう、と思うかもしれません。
でも、そうではないんです。
(ちなみに接頭辞というのは単語の前につけるreplayのre-やcoworkerのco-などです。接尾辞というのはその反対で単語のお尻に付くcommunicationの-tionやhappinessの-nessなどです。)
確かに今回は語源の話がたまたま説明に役立ちました。専門的な話をするとrepercussionもpercussionも語源は同じでラテン語のpercutereから来ています。この単語はstrikeという「打つ」という意味です。
なので、打楽器と反響という言葉の間には共通する考えがちゃんとあるわけです。どっちも何かを打つことで波及していくもの(音や影響)がありました。
ただ、学習者本人が最終的にrepercussionを覚えるかどうかに専門性などいりません。そもそも学習者自身が仮にパーカッションが何かわからなければ、上記で紹介したことは効果的な方法ではありません。
じゃあ、どうするか?例えば、repercussionってリパーカッションという発音で「立派なクッション」みたいに聞こえるな、と音声のヒントを作って、そこに「反響」という意味を組み込んだストーリーを作ったとしましょう。
例えば、「立派なクッションを作ったら反響があった。」といった具合に頭で映像化して覚えてしまったらいいんです。別に何も専門的な知識を必ず使わなければいけないわけでもありません。
しょうもないダジャレがちょっと恥ずかしいんですが(笑)
これで覚えられたら、それもアリではないでしょうか?
伝えたいことは想像力を鍛えてほしい!ということ!
専門的な知識であれ、独自のストーリーであれ、あなたが単語なり文法なり知識を得ることができれば良いわけです。
先生の存在意義はこの学びをカンタンにすることだと思っています。そして生徒さんは先生の教えを自分のものにすることが大切です。
最後に講師として英語学習者の皆さんに送りたい言葉を紹介します。
英語講師・犬伏からのメッセージ
青は藍よりいでて藍より青し
藍というのは青色を作るための染料となる草です。
でもこの藍を染料にして染めた色はもっと青くなるんです。
これは教えられた人が教えた人よりも優れることのたとえです。
将来、僕よりももっともっと英語ができる人がたくさん出てきてほしい。
そんな生徒さんが出てくるためにも、想像力を駆使して生徒の英語力向上に貢献したいものです。
それでは今回はここまで!ご拝読、ありがとうございました!
ブログランキング参加中です!応援よろしくお願いします!
ブログランキング応援はこちらから